MENU
アーカイブ
INGSTE YouTubeチャンネル

春アニメのダークホース『ガールズバンドクライ』にいまいちハマれない理由

girls-band-cry.com

『ガールズバンドクライ』観てますか?

筆者はあまりアニメに詳しいほうでは無いですが、大学時代に軽音楽部に所属してドラムを叩いたりギターを弾いたりしていた経験から、いわゆる「バンドもの」のアニメだけはどうしても気になってチェックせずにはいられないオジサンです。

東映アニメーションとユニバーサルミュージック、音楽制作のagehaspringsがタッグを組み、『ラブライブ!』の監督やプロデューサー、ホロライブのVTuber「星街すいせい」のイラストを手掛けた手島nari氏がキャラクターデザインを担当。

アニメ放送開始の約1年前からプロジェクトをスタートし公式YouTubeチャンネルでシングル曲5作をリリース。上に貼った「爆ぜて咲く」は2024年5月14日時点で1000万再生を突破しています。

…というように、覇権取る気満々の巨大コンテンツ『ガールズバンドクライ』なんですが、6話まで観た筆者の感想としては「いまいち乗れない」です。ファンの方ごめんなさい。理由を述べます。

目次

曲がカッコよすぎませんか?

『ガールズバンドクライ』に言いたいことはたったひとつ。

曲がカッコよすぎない?

ということ。

物語の導入部分のあらすじを超ざっくり説明すると、

いじめが原因で高校を中退して特に目的も無く上京した主人公・仁菜(にな)と、所属バンドのメジャーデビューに伴う路線変更を嫌って脱退、実力はあるのに音楽をやめようとしていた桃香(ももか)が出会って…

という内容です。

1話の結末となる終盤のシーンで、エンディングに突入しながら「空の箱」という曲を演奏するシーンがあります。これ↓

仁菜と桃香が、バンドうんぬんはともかくそれぞれ音楽に向き合うきっかけになる場面で、視聴者的にも(オープニング曲は別として)この作品の楽曲を初めて聴くことになる、なんなら作品の商業的な価値を左右しかねない、めちゃくちゃ重要なシーンです。

※アニメ放送開始前から、楽曲はバンバン発表されていたのでそれを聴いてこなかった視聴者の意見は的外れ、という見方も出来るかもだけど。

それぞれモヤモヤしたものを抱えた仁菜と桃香が、大切な楽器を雨に濡らし(当然物議を醸している)てでも、演奏せずにはいられなかった2人の初期衝動が描かれている場面で、めちゃくちゃ良いシーンのはずなのに、筆者は何故か没頭できなかったというか心にグッと来るものが無かったんですよね。

たぶん原因は曲がロックじゃないからです。

結局ロックって何?ってなる

まだ完結していないので語るには早いのかも知れませんが、この作品のテーマは反骨精神だと思うんですよ。

主人公が、音楽を通して(結果的に)自己表現しようとするストーリーはちょっとやり過ぎなくらいのコテコテのロックだし、「楽器を大切にしないのはちょっと…」という批判を織り込み済みで、あえてそういう描写にしたんだろうなと思える雨の路上での演奏シーンはメタ的な意味でもロックだし、舞台が下北沢とか高円寺じゃなく川崎市なのもロックだし、各話で必ず物理的に中指(小指)を立てるシーンは出てくるし、そもそも作品のキャッチコピーも「怒りも喜びも哀しさも全部ぶち込め。」となっているし。やりたいことは間違いなくロックなんだろうなと思います。

でも曲がロックじゃなくない?

いや音楽ジャンル的にはロックな曲なんだろうと思うんですが(細分化するとオルタナ?)もっとこうパンク寄りというか、デストロイ感というか、僕らの世代で言うとGOING STEADYみを感じる曲じゃないと。

物語と楽曲の印象がチグハグな印象を拭えない、というのが筆者が『ガールズバンドクライ』にいまいちハマれない乗れない理由です。

ひたすらお洒落で疾走感はあるけど、それが故に(筆者の耳が悪いのかもだけど)早口で歌詞が聞き取り難いので頭に残らないんですよね。

もっとこうASIAN KUNG-FU GENERATIONの『リライト』みたいに、「あぁこの人は消してリライトしたいんだなあ」って分かる曲じゃないとグッと来ないですよ少なくとも僕は。

「トゲナシトゲアリ」の曲は雰囲気が変わる可能性も全然ある

今のところ作中に出てくる楽曲はすべて桃香が作ったもの、と物語的にはなっています。

元々所属していたバンド「ダイヤモンドダスト」の商業主義的な路線変更を嫌い「空の箱」もダイダスに提供する形で桃香は脱退したわけですが、ダイダスがメジャーデビュー出来たのはいわば作曲者である桃香の功績であって、要するに桃香はめちゃくちゃ良い曲を作る人なんですよね。

仁菜が現状歌っている曲はすべてダイダスのために作られた曲なので、楽曲のその完成度の高さとバンド「トゲナシトゲアリ」の未熟さ、音楽に対する葛藤に揺れる桃香の不安定さのミスマッチはある程度仕方がないというか、必然だとも言えます。

今後、桃香が仁菜のために作る曲、もしくは仁菜が作る曲?が本当の意味でめちゃくちゃ心を掴む楽曲になる可能性がまだ全然あるということです。

そうなったらここまでの筆者の主張はすべて愚筆、神アニメと言わざるを得ないんだけど。

楽曲にたいするモヤモヤ以外は好きなので未視聴の方にも観てほしい

筆者はアニメをめちゃくちゃ観るタイプではないので、声優さんガーとか、制作会社ガー、予算ガーみたいな話には疎いのですが、一部の方の不評の原因になっていると思われる、3DCGのアニメーションに関しては、筆者は熱心なVTuberリスナーなので(キャラデザがすいちゃんママなこともあって)なんの違和感も無く受け入れられました。

人物の描写に関してはCGでもアニメ然としたデザインなので、賛否両論あるのも分かりますが、背景や特に肝心な楽器の描写に関しては実写かと思うほどキレイに描かれていて視聴の満足度は高いです。

物語がここからどう展開するのか普通にめちゃくちゃ気になるので離脱はしません。

ガールズバンドクライ – Prime Video

『ガールズバンドクライ』はTVでの放送後にAmazonプライムビデオでも配信されているので会員の方はぜひ一度見てみてください!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

INGSTEのライターとして記事の企画・執筆・校正・SEOを手掛ける傍ら、個人でもライター・ブロガー・Webサイト運営者として精力的に活動。ジャンルを問わない幅広いネタを扱うが、特にサブカル・ポップカルチャーに精通。趣味はVtuberとフロムゲー。SNSの運用が苦手な引きこもり。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次