こんにちは。編集長の川畑です。
INGSTEのカメラマンがY!mobileで購入してきたZTE製、格安2つ折りスマホ「Libero Flip(A304ZT)」を借りることが出来たので、1か月半ほど借りっぱなしでメインスマホとして使ってみたのでレビューします。
2つ折りスマホでもお手頃価格
実売価格で10万円を下回る2つ折りスマホがちらほらと出回り始めた昨今ですが、今回レビューするLibro Flipは2つ折りスマホにも関わらず、脅威の63,000円。普通のミドルレンジスマホ程度の価格です。
Y!Mobileの専売となっており、本体だけでの購入も可能ですが、回線契約をするとさらに割引が入る店舗もあると思います。2024年4月現在、Y!mobileのオンラインショップで契約した場合、23,200円割引され、39,800円で購入することができます(※諸条件あり。詳しくはY!mobileの公式HPでご確認ください。)
程度の良い中古品も5万円前後で流通しています。(2024年4月時点)
<中古品はこちらでチェック>→ゲオ公式通販 イオシス公式通販
今回は、Y!mobileの回線ではなく、楽天モバイルのeSIMを導入して使用します。
Libero Flip(A304ZT) 外観
Libero Flipの外観と、各面にどういった機能があるか確認していきます。
外観詳細
正面ー折りたたみ時
- 約1.43インチの円形ディスプレイ
- メインカメラ:約5,000万画素
- 深度カメラ:約200万画素
折りたたんだ状態で、円形ディスプレイで通知の確認や自撮り撮影の構図確認ができます。
円形ディスプレイの解像度は466×466。
背面ー折りたたみ時
- Felica
おサイフケータイに対応しており、Suica、ID、QuickPayなどの非接触決済を行うことができます。
底面ー折りたたみ時
- USB Type-Cポート
- スピーカー
USB Type-Cポートは、33Wの急速充電に対応
左側面ー折りたたみ時
- 電源ボタン
- ボリュームボタン
右側面ー折りたたみ時
- SIMカードスロット
nanoSIMに対応したSIMカードスロットです。
物理SIMだけでなくeSIMにも対応しています。
正面
- メインディスプレイ:約6.9インチ
- サブカメラ:約1,600万画素
メインディスプレイの解像度は2,790×1,188です。
画面上部にスピーカーが搭載されているため、底面のスピーカーとあわせてステレオで音声を聞くことができます。
Libero Flip(A304ZT) スペック
約6万円で2つ折りということもありスペックは低いのではと思っていたのですが、Snapdragon7 Gen1搭載と、ミドルハイクラスのスペックを誇っています。本当に価格破壊。
SoC | Qualcomm Snapdragon 7 Gen 1 |
メモリ | 6GB |
ROM | 128G |
バッテリー容量 | 4310mAh |
サイズ | 開いた時:約W76×H170×D7.3mm 閉じた時:約W76×H88×D15.5mm |
重さ | 約214g |
3DMark比較
自宅にある比較的新しいスマホと、3D Markを利用し、3Dグラフィックス性能を比較しました。
Libro Flip | Pixel 7 Pro | moto g53y 5G | |
---|---|---|---|
SoC | Snapdragon 7 Gen 1 | Tensor G2 | Snapdragon 480 |
メモリ | 6GB | 12GB | 4GB |
Pixel 7 Proに搭載されているSoCは、Snapdragonではなく「Tensor G2」と、Google独自開発の為、型番だけでは性能差がわかりにくいですが、2024年4月現在でもまだまだハイエンドな部類に入るSoCです。
「Snapdragon 480」は現行のSoCの中でもエントリークラスに属し、格安スマホなどによく搭載されています。
LibroFlipに搭載されている「Snapdragon 7 Gen1」が「Tensor G2」にどこまで食い下がれるか、また、エントリークラスの「Snapdragon 480」をどれだけ引き離せるかが気になるところです。
Libero Flipはハイエンド機種と比べるとさすがに厳しいですが、エントリー機種と比べると圧倒的な差が出ました。
3DMarkは同様の3Dグラフィックスムービーを何度もループして、ベンチマークを計測するのですが、Pixel 7 Proは熱が起因しているのか、1回目~4回目にかけて、かなりベンチマークスコアが下降しました。
一方Libero Flipは何度ループしても、安定したベンチマークスコアとなっています。
Snapdragon 7 Gen 1搭載のスマホ且つ、2つ折りスマホでこの価格は、何度も言いますが破格です。
2つ折りならではのインターフェースが良い
使用するアプリによっては、画面を開いた状態と、折り曲げた状態で、各々の状態に最適化された画面表示がされます。
普段使い慣れたスマホと違う使い味は新鮮で、ついつい折りたたんで使いたくなります。
YouTube
画面を開いている状態の時
画面を開いた状態でYouTubeを再生すると、画面上部で映像が再生され、中部から下部にかけて関連動画などが表示されます。
90度程度折り曲げた状態の場合
画面上半分が動画表示領域となり、下半分で再生や一時停止などのYouTubeのコントロールボタンが扱いやすい位置に表示されます。
動画撮影
画面を開いている状態の時
特に言うことは無いのですが、撮影する動画の画面比率にあわせて、スマホ画面いっぱいに撮影中の動画が表示されている状態で動画撮影を行います。
90度程度折り曲げた状態の場合
2つ折りスマホの大きなメリットの1つが、90度程度折り曲げた状態での動画撮影が挙げられると思います。
ビデオカメラの様にスマホを持ち、脇を締めた状態で動画撮影が出来るため、手振れをかなり軽減出来ます。
2つ折りならではのデメリット
とにかく分厚い
2つ折りにした際、コンパクトにはなるのですが、とにかく分厚いです。
私は普段からスマホを2台持ちなのですが、ポケットに入れると3台分の厚みになります。
カバンに入れて持ち歩く時は、メインディスプレイも露出しないし、コンパクトに収まるので非常に良かったのですが、手ぶらでスマホだけ持って出かける時はパンツのポケットがパンパンです。
耐久性
当たり前ですが、普通のスマホと違い「折りたたむ」という機構があるため、故障リスクがある箇所が増えます。
今回、使ってみた感想としては、思っていたよりも開閉操作に怖さはありませんでした。
もちろん借り物なので、めちゃくちゃな使い方はしていませんが、それでも普通に使っていて「壊れそう」という印象は抱きませんでした。
ただ、故障リスクが心配な方は、スマホの故障や破損した際に保証される手軽な保険などもあるので、ご加入を検討してみても良いかもしれません。
お気に入りの使い方
デスクでパソコン作業中に、パソコンの横に置き、Bluetoothスピーカーとペアリングして音楽再生機として置いておく使い方。
画面が起きていることで、ふとした視点移動の時にジャケットイメージが目に入ることでテンションも上がるし、操作ボタンは下側の画面に集約されている為、曲のスキップなども簡単に行うことができます。
結論:新鮮さが欲しければあり!安いし!
2つ折り出来ない、同等のスペックのスマホと比べても安い部類に入る価格設定の為、買い替えの選択肢には十分に入る機種だと思います。
正直、2つ折り出来ることで大きく生産性が上がるとか、何かが便利になるということは、今回の使用では見つけることができませんでしたが、折りたためるだけでなぜかテンションが少し上がります!
今後、折りたたみスマ自体がスタンダードになってきたら、この新鮮さもなくなるのでしょうが、スマホの登場以来、スペックの向上や機能的に便利になるような進化は著しいですが、板状の画面という基本デザインは大きく変わっていません。
ここ数年で、折りたためるスマホが登場しましたが、価格も高く、普及しているとは言いづらい現状です。
しかし、この価格でこの新鮮さを体感できるのであれば十分使ってみる価値はあると思います。
「とにかく折りたためるスマホを使ってみたい」という方には最適なスマホです。
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